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紗蔵 -sakura-

Update: 2017.03.03|Categoryよみもの

台湾、香港へとアジア圏に目を向けてアクティブに展開している、紗蔵 -sakura- 代表取締役 和久真弓さん

「これからは、日本だけでなくどんどん海外へシフトしていかないと。販路を広げて、商品をコラボするデザイナーをみつけてきたの。火がつくと飛び回るタイプだから」

笑顔で軽やかに言ってのけるが、実際に日本でも仕事をしながら海外での仕事に繋げることは、なかなかに大変なことだ。海外に行くときは、もともと付き合いのあるところへ行っているのだろうか。

「ご縁があって中国蘇州、上海の展示会をきっかけに出展の方法がわかりドイツの展示会出展もするようになりました。向こうでの色の好みやアイテム、価格帯までみてきます。しゃべれないけど海外が好きなの。気持ちが通じれば大丈夫! 実は今日も香港からワークショップにいらした方がいて、香港で仕事があるときは通訳を頼める?ってお願いしてみたら、いいわよ。って。これもご縁だし、フィーリングが合う人の方が安心して仕事を頼めるし。いただいたご縁を大切にしています」

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「海外、特にヨーロッパの有名百貨店なんかだと、商品を常設でおくことは滅多に無い。そのときの流行や顧客の需要によって変わるから、リピーターなんてよほどのことがない限り、ない。でも、そこで置かれたことがステータスになり、今後仕事をする上でメリットになる。私も仕事の仕方はそれでいいと思っていて。

良いモノづくりには、自然とリピーターがついてくるもの。

素材選びから妥協するな。という教えを職人の父のから守り、使う素材を吟味し、革を繋ぐ行程からミシンの扱いまで、あらゆる行程をすべて取得。完成度にこだわった製品を提供していて1点1点、丹精混めて職人達とお作りしています」

実際に店頭にある商品を手に取ってみると、革の財布があまりに軽くて薄くて驚いた。さらに、色味が独特で美しい。中でも特に気になったのが、淡いピンクとグレーのもの。

「とっても軽いんだけど、ポケットにたくさんモノを入れることができて、エアチケットも入れられる横幅の長さにしたの。薄型なんだけど、沢山入るでしょ。あと、女性は手がそんなに大きくないから、縦幅の高さを低くしているの。毎日使うものだし、持ちやすい大きさが良いよね。大きな企業様からも注文をいただいていて、企業のロゴを入れて、海外へのお土産として使われることも多いみたい。

ネットから個人に注文がきても良いし。海外バージョンにリニューアルして、きちんと環境を整えてから、世界へ出て行ってもいいかなと考えてて。失敗したって、行ったら成功だと思ってる。それがないと、次の段階に進められないもの。やりたいことがたくさんありすぎて、優先順位を考えることが大変!(笑)」

既成概念にとらわれず、日々新たな挑戦に挑んでいる、和久さん。

伝統と品質を守りながらも、時流も上手に取り入れるということは、きっと想像できないような大変なこともたくさんあるはず…でも、そんなことはみじんも感じさせないパワーと明るさで、どんな新しいことを生み出して行くのか、ますます目が離せない。

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紗蔵 -sakura-

〒130-0002 東京都墨田区業平1-7-12
TEL/FAX : 03-3625-6907
http://leather-handmade.com/

 

 

文:東山サリー