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『切り絵を通じて、紙の再発見と社会貢献を』 (有)トラストプリンティング

Update: 2017.12.17|CategoryTOPICS, よみもの

(有)トラストプリンティングの代表取締役、竹村 淳さんが、印刷会社から独立して早14年。何かに特化するのではなく、印刷と名の付くものは何でも受けていましたが、ネットの広がりとともに、紙を扱う今の仕事に不安を感じ始めました。受注産業である印刷業の中で、自分たちから販売できるものはないか……と模索していたとき、出会ったのはひとりの切り絵作家さん。今回は、その出会いから生まれた商品、『コントラストの切り絵キット』の魅力を、同社の竹村さんと加来さんに伺ってきました。

 

――『コントラストの切り絵キット』はどのような商品なんですか?

 

竹村さん(以下、T)「切り絵作家さんは、下絵を描いて、切って、貼って作品を完成させるのですが、この下絵を描くことにかなり労力が必要なんです。なので、これから切り絵を始めようという人に向けて、作家さんからデザインを提供していただいて、切り絵の下絵を販売しています」

 

――竹村さんが思いつく前は、切り絵のキットのようなものは出回っていなかったんですか?

 

T「あまりなかったですね。作家個人で販売している方はいても、企業として販売しているところはあまりありませんでした」

 

――どんな種類があるんでしょう?

 

加来さん(以下、K)「初心者向けのものを多めに揃えていますが、上級者向けもたくさんあります。サイズ別にいろいろなパターンを作っていて、ハガキサイズのものは、メッセージが書き込めたり、色を塗ったりできるんですよ。今は3名の作家さんと契約しているので、テイストもいろいろですね。明治大正時代に流行った着物の型紙をもとにしているものや、童話シリーズ、妖怪シリーズなど、結構幅広いです。同じ絵柄でも、レベルによって切り方が違うものがあったり、好みに合わせて選んでいただけるようになっています」

 

――最新作はどんなものですか?

 

K「今までは黒い紙を切っていたのですが、今度は白い紙を切って、色紙にのせる明るい雰囲気のものが出ます。間にトレーシングペーパーを挟んで4重にすることで、柔らかい印象になるんです」

 

――一度ハマったら、どんどん難しいものにチャレンジしたくなりそうですね。以前『大人のぬりえ』が話題になりましたが、これも子どもだけでなく大人も楽しめそうですね。

 

T「手を使うことは身体や脳にいい影響を与えるので、どの年代の方にもやっていただきたいですね」

 

K「実際、自律神経が整っていない方から、切り絵を始めてからすごくよく眠れるようになった、頭が整理されるようになったと聞いています」

 

――ワークショップも行っているんですよね?

 

K「そうですね。足立区のいろいろな施設からやってほしいと依頼を受けて、社会活動の一環で、子ども向けのワークショップや、75歳以上のお年寄り向けの教室などをやってきました。そこではライトも作るんですよ」

 

――切り絵のライトですか? 素敵ですね! ワークショップはどういう意図があって始められたんですか?

 

T「これは、切り絵の世界を知ってもらいたいという社会貢献の意味合いが強いですね。三鷹の図書館で活版印刷のワークショップがあって、出展者に空きがあると聞いて申し込んだのが最初です。今では向こうから声が掛かるようになって、うちが行けるところには行くようにしています」

 

――ワークショップをきっかけに切り絵を始める人も多そうですね。

 

T「そうですね。足立区内の図書館で開催したときに来た方が、翌週別の場所で開催したときも来ていたり、毎年呼ばれているお祭りのとき『今年も出ますか?』『探したけど見つからなくて』と会社にお問い合わせをいただいたり、本当に喜ばしく思っています」

 

――最初は、印刷業に新たな道を……と、ビジネス的な視点から始めたことだと思いますが、その思いに変化はありますか?

 

T「ワークショップで、父兄の方に『うちの子どもは落ち着きがなくていつもうろちょろしてるのに、こんなに熱中しているところを見るのは初めてです』と言われたりすると、切り絵で社会貢献もできるんだなと感じますね。最初は自分の会社しか見えてなかったんですけど、経験してみて初めて世の中のためになっていると気づいたというか。最初はうまくいかなければやめればいいやって思ってましたし、利益ももちろん必要なんですけど、この活動は続けていきたいですね」

 

――今後、この商品を発展させていきたいという思いもあるんですか?

 

T「3名の作家さんといろいろな話をしながら、よりいいものを生み出していきたいという思いですね。切り絵の世界は深いですから」

 

K「カラフルなものや立体のものなど、趣向を凝らした作品がたくさんあるんです。切り絵専門店という形で規模も小さいので、作家さんと協力しながら本格的な切り絵を出していきたいですね。今も新しい絵柄をたくさん作っているところです。お客さまからも楽しみに待っていますという声をいただいているので、頑張って続けていきたいなと思っています」

 

終始、笑顔でお話をしてくれたおふたり。切り絵の世界を広げていくことに、やりがいを感じていることが伝わってきました。美しく、しかも集中力を養ってくれる『コントラストの切り絵キット』、まずは初級者向けから手に取ってみてはいかがでしょうか?

 

(有)トラストプリンティング

http://tru-p.co.jp/

 

切り絵専門店 コントラスト

http://tru-p.shop-pro.jp/

 

Photo_MURAKEN

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